薄めれば効果も弱くなるってことか…。良薬口に苦し、見た目に悪し、臭いはキツしだな。私は考えるのをやめ、黒い液体をイッキに飲んだ。ドロドロとネバネバが喉の奥にゆっくりと通過する。喉越しも悪しだった。

「ゲホッ!ウッ!ゲホッ!」

「おいおい店内で吐くなよ。ほら、これでも飲んで落ち着けろ」

困り顔の店員が、私にミネラルウォーターを手渡す。

「助かる…ゲホッ!」

口をゆすいだ後、あっという間に500mlのペットボトルを空にした。水は地球からの最高の恵みだ。

「効果はすぐに出るのか」

「菌が体内で増殖する前に水飲んでるから、若干遅れるかもな」

「菌が体内で増殖?」

「気にするな。ヨーグルトのアレだと思え。欲しいものは準備してやったぜ」

「ああ」

店員は買い物カゴから商品を取り出しレジ打ちを始めた。その中に必要でないものを見つける。

「なんで大人用のオムツを?」

「後で必要になるからさ。まあ、気にするな。ヨーグルトのアレ的な効果だと思えばいい」