「だってさ…うっ…
あの鉄仮面先公を少しでも
笑顔にさせてやりたい…
って…思っただけ…
なの…に…ううっ…」


「担任を思う気持ちは
分かるけど

にしても、こんなに
答案用紙切り刻んだら
筆記試験じゃなくなるだろ
実技試験になっちゃうだろ




でも、鉛筆をしまって
ハサミ一本で戦ったお前を
俺は誇りに思う」





「…0点だって………
そりゃないよぉ…ううっ…」


「でもさ、こうやって
自分を犠牲にしてでも
人を楽しませたいって気持ちを
持つ涼ってすごい」


「お前やっぱいい奴だ…
ありがとう…ありがとう…
あり」

「わかったから、
早く俺を解放してくれ
もう日が暮れんぞ」