お風呂場にもいない

トイレにもいない



そこにいるのは抜け落ちた髪の毛だけ








俺は小さい頃からおばあちゃん子だった




「おばあちゃん!今日は何して遊ぶのー!?」

「今日は略奪愛しりとりじゃ!」

「いいよ!じゃあ僕からね!えっと…
ずっと好きだったんだ」

「だっ…だめよ!わたしには彼氏が!」

「我慢なんてするかよ…もう止まらねぇこの気持ちは」


このような遊びのおかげで今の俺があるっていうのは過言じゃない


それほどおばあちゃんから教えてもらったことは多いんだ

だから

だからまだ


まだ死なないでよ