私と彼が嘘をつく理由


久振りにワンワン泣いた。

そのおかげか、
気持ちは軽くなっていた。

「こんな顔じゃ授業出られないー」

散々泣いて、太陽がちょうど
一番高いところにきたころ
二人で顔を見合って笑った。


目は赤くなり、
泣いたのが丸分かりな顔。

「サボっちゃう?」

そう言うみゆうに
ゆっくり首を横に振る。

「なんか、逃げたみたいで悔しいもん。負けない。」

「よーし、じゃあ戻ろう!ちょうどお昼だし!」

みゆうは私に手を差し出して
立ち上がらせると、
二人で屋上を後にした。