私と彼が嘘をつく理由


それから、私は
この間呼び出されて忠告されたこと
それを、忍に伝えられず
今に至ること。

全て話した。

みゆうは目に涙を浮かべながら
最後までキチンと聞いてくれた。

「気づいてあげられなくて、ごめん。」

謝ってぎゅっと
私を抱きしめる。

みゆうが謝る必要なんて
なに一つ無いのに・・・。

「忍くんに言うなんて無理だよね。だって、好きなんだもんね。」


みゆうの声が震えている。
それにつられる様に
今まで我慢していた涙が溢れた。