ふと思い出したように 握り締めていた手紙をあけた。 琴葉へ。 嘘ついてごめんね。 俺きっと、琴葉の寂しそうな顔 見たらいけなくなるから…。 だから、夜中に出たんだ。 学校で接しないようにしたのは 確かに小池さんに いろいろ言われてたのは事実だけど そんなのはどうってことなかった。 ただ徹底しないと揺らぐから。 俺は逃げたんだ。 俺のせいで傷つく琴葉を 俺のせいで泣く琴葉を 見ていたくなくて。