天神学園高等部の奇怪な面々32

最早ゴールは目と鼻の先。

他の追随を許さぬ圧倒的な速さで、りきが一着でゴール!

りきはゴールの余韻すら楽しむ事なく。

「やっぱり!」

ゴールテープを握っていた体育祭実行委員、その足元に落ちている財布を拾う。

「4000とんで878円の入った財布!」

開いてみると、彼が言った通りの金額が財布には入っていた。

「あ、それ僕の財布!」

体育祭実行委員が言うが。

「はい」

りきは手を差し出す。

「拾ってあげたんだから謝礼に一割の487円よこせ」

がめついな、りき。