天神学園高等部の奇怪な面々32

当然、誰も乙に平伏す者などいない。

だって騎馬戦だもの。

「フン、身の程知らずな奴らよ」

不敵に笑う乙。

「よかろう、わらわの名すら知らぬ無知な奴らならば、その身に竜宮棟梁の恐ろしさを刻み込んでやるまで!」

乙はペシッ!とエンリィの頭を引っ叩く。

「往けい、わらわの愛馬よっ!あの愚昧どもを蹴散らすのじゃ!」

「誰が愛馬ですかっっっっ!」

エンリィマジギレ。

「あー…エンリィ無駄だよ…乙は言い出したら聞かないから」

へにゃへにゃ笑う魚男子。

そんな中。

「金銀財宝がもらえるんやったら、乙先輩の仰せのままにっ!」

りきだけが変な関西弁で超張り切っていた。

金が絡むと違う。