まぁそんな雑談はともかく、教頭のちょっと長めの挨拶も終わり、いよいよ体育祭の競技に移る。

最初の競技は障害物競走。

「いきなり俺の出番かぁ?」

アリアスがストレッチしながら言う。

「アリアス君って、陸上の名門校から転校してきたんだってぇ?」

初対面だというのに、遊里が馴れ馴れしく話しかける。

「確か、宴会学院」

「惜しいっ、海淵学院だっ」

すかさずツッコむアリアス。

外国人なのに、ボケたらツッコむという礼儀も心得ている。