「蝉も眠るんだよ。知ってた?」
「知らない。なんで?」
「だって夜は鳴かないじゃん、あんだけ唸ってたのが。あんたは朝早く起きてお勤めに行く真面目な方だから知らないだろうけど、あいつら、夜明けと共に鳴き出すんだよ、火が付いたみたいに」
「ああ、言われてみれば」
時たま、うんちくにもならん事を話のきっかけにする。
「何、調べたの?」
「いんや、適当。寝てんのか起きてんのか知らないけど、夜鳴かないのと朝鳴き出すのは本当。ついでに言うと死んでるかと思いきや近付くとバイブレーションし出すのは辞めてもらいたい」
それは僕も同感だと隣の彼は小さく笑った。
あたしの吐く煙草の煙を浴びながら。
「知らない。なんで?」
「だって夜は鳴かないじゃん、あんだけ唸ってたのが。あんたは朝早く起きてお勤めに行く真面目な方だから知らないだろうけど、あいつら、夜明けと共に鳴き出すんだよ、火が付いたみたいに」
「ああ、言われてみれば」
時たま、うんちくにもならん事を話のきっかけにする。
「何、調べたの?」
「いんや、適当。寝てんのか起きてんのか知らないけど、夜鳴かないのと朝鳴き出すのは本当。ついでに言うと死んでるかと思いきや近付くとバイブレーションし出すのは辞めてもらいたい」
それは僕も同感だと隣の彼は小さく笑った。
あたしの吐く煙草の煙を浴びながら。
