そして今、あたしは4年間の苦しみを終えて高校生になったのです。

第1章

【柚サイド】

あたしは今日から高校1年生の北原柚!
「ゆーず!おはよう!」
「あ、唯ちゃん。おはよう!」
「今日から高校生だね♪」
「うん、そうだね!わくわくするなぁ♪」
「出会いとかあったりして!?」
吉池唯こと、唯ちゃんは中学校からの付き合いであたしの大親友で昔からよくモテるチョー美人!!
「唯ちゃんは、モテるからすぐ彼氏できちゃうよ。」
「自覚なしか…。」
「え?どうかしたの?」
「ううん。別に♪」
「そっかぁ。」
「柚は、まだ蓮君のこと待つの?」
「うん。約束だからね。」
「そっか!うちら高校生になったから蓮君迎えに来るんじゃない?」
「ん~…わかんない。」
「お父さんの転勤で引っ越したんだよね?」
「うん。」
「どこに引っ越したの?」
「んー…それが、きいてないんだよねー…」
「ええ?!聞いてないの?!」
「うん…」
「そっかぁー…」
聞きそびれちゃったんだよね…。
聞きたかったなぁ…。
そしたら連絡だってつけたのに…。
あ。あれはまさか!クラス分けのやつだ!
「あ、あの人ごみはクラス分けのやつじゃない?!」
「おお!同じクラスだといいね!」
「うん!」
「ドレドレ…。」
「唯ちゃん、見えそう?」
「んー…あとちょっとかな…」
「そっか、頑張って!!」
「お!見えた!うちは1年B組だ。」
「あたしは?!」
「えーと…、北原…北原…。」
ゴクリッ!
「あったあった!同じB組だよ!!」
「ほんと?!」
「うんうん!」
「やったー!!!!!」
「やったね♪」
ゆいちゃんと同じクラス…。楽しい1年になりそう…!