「だって拓哉、無視するんだもん。私、何かした?」 「……いるから」 「え?」 「俺がいないからって、男といるだろ?」 「へ?」 「最近、俺の帰りを気にしてるし、さっきだって抱き締めたら男の香水の匂いがした」 え?確かに男は来たけど、優樹だし。 莉子と彩子も一緒にいたし。 それに香水の匂いは、たぶん優樹に抱きつかれたから。 「やっぱり、そうなんだろ?俺のこと嫌いになったんだろ?」 「ち、違うよ!!」