「拓哉?」



俺は夏希を抱き締めたけど、すぐに離れた。



「ごめん、やっぱり寝る」



「どうしたの?」



「…なんもない」



俺はベットに寝っ転がった。


さっき夏希を抱き締めたとき、男の香水の匂いがした。



やっぱり夏希、浮気してんのか?


…ありえないよな?


だって高校のときも、俺を忘れるために他の男と付き合っても、俺を好きなやつだったんだぞ。



…いや、他に好きなやつができたかもしれない。



なぁ、夏希。


俺のこと本当に好き?