「え!?」
「おい、やめろよ。本当、兄貴は女が大好きなんだから」
「パパのお兄ちゃんってことは、おじちゃんだ!」
「そう!俺は君たちのおじちゃん!」
そう笑って子供たちと遊んでいる。
「夏希ちゃんは、隼人って呼んでいいから」
「…、隼人さん」
「なに?」
笑った顔が、どことなく拓也に似ている。
「てか、兄貴仕事しろよ!」
「あ、忘れてた」
忘れてたって…。
性格が拓也とは正反対だ。
隼人さんは、荷物をトラックに運んでくれた。
「本当になんもなくなった」
すっからかんになった部屋。
なんか寂しい。

