「バカ!んなこと、するわけねーだろ!」



「拓哉、嘘つきだから信じない」



「夏希ー」



「あ!そうだ!今度買い物行こっ!」



「どこに?」



「久しぶりに家族4人で映画見たり、買い物してご飯食べたり…」



「じゃあ、今度な!」



「うん!」



夏希にお小遣い制にされるって言われて、正直ショックだった。



でも、俺には金より夏希たちが大事だから別にいいやって思った。


袖からチラッチラッ見える傷痕が痛々しかった。


でも俺は、そんぐらいで落ち込んだりしない。



夏希が母親として強くなった証だから。