夏希は、そう言いながら震える手で傷を擦っていた。 俺は震えてる夏希の手を握った。 「もう、大丈夫だから。これからは俺が夏希を守るから。もう傷つけないようにするから」 「うん」 「夏希…、これ」 俺はポケットから小さい箱を夏希に渡した。 「なに?」 「開けてみて?」 夏希が箱を開けていく。 「…これって」 「結婚したとき、焦ってから安物の指輪だったからさ。ちゃんとしたものあげたくて」 「…ありがとう!嬉しい」 「泣くなって」 俺は箱から指輪を出して、夏希の指にはめた。