「そっか…」



「夏希、大量出血で危なかったんだよ!」



「ありがとう。みんなありがとうね!」



「…うん」



「まったく、一人で何でも抱え込まないで相談しなさいよ」



「うん。莉子ありがとうね」



私は幸せ者だ。


でも、あの子には友達がいるのかな?


多分、いないよね。


きっと私は昔の莉子とあの子を照らし合わせて見ていたのかもしれない。


莉子は、改心して今は私たちと仲良くやっている。


だけど、あの子は刑務所から出てきたとき、誰が迎え入れてあげるんだろう?



……私が友達になってあげてもいいよね?


って私は殺されかけたのに、心配するとかお人好しすぎるか。



でも、本当にあのときは怖かった。


思い出しただけで震えてくる。



…拓哉。


早く戻ってきて。