美鈴の言うとおり、彰人が帰って来てた間は、ずっと家におり出掛けることはなかった。別に、出掛けたくなかった訳ではなかった。

「ですが、美鈴お嬢様!私が、前もって道を確認せずなので。」

『坂井、静かになさい!この事は、もういいわ!早く行くわよ。木之本、悪いけど車をだしてちょうだい。』

「かしこまりました。冬樹、迎えには一人で行くんだぞ。」



木之本は、冬樹にいい聞かせて車を出発させた。