それでも仕事上仕方がない事だ。

木之本さんと言うしかない。だけど、俺は、執事として先輩にあたる兄さんを、尊敬している。

「冬樹、契約は理解したか。」

「ええ、理解しています。美鈴お嬢様とは、恋に落ちません。」

「ああ、おかしな契約だが、守れよ。」

「わかりました。」


そう俺は、美鈴お嬢様と初めて出会った時の感情を、この瞬間消し去ると決めた。


仁科財閥の



美鈴お嬢様の



専属執事で在るために…。

~坂井 冬樹sideEND~