桜の木の下で~好きになってはいけない人~

主役である美鈴が話終えた直後、いきなり扉が開いた。

「父上、遅れて申し訳ありません。」

会場の視線が、彼に集まった。彼とはもちろん…

「大丈夫だ、始まったばかりだ。」

「そうですか。」

「お兄様!」

「彰人さん!」

美鈴の兄


彰人だ。父と母は、驚きはしないものの、美鈴と陽季二人は、驚きつつもその人の元へと、駆け寄っていた。