「お前に意見する権利も、拒否権もない。」


「そんなっ。」


「口うるさい女は、嫌いだ。」


 冷たい瞳が自分を見る。


「いい加減にしっ…!!」


―・―・―・―・―・―・―


 1人きりになり自由にならない身体が辛かった。

 ベッドサイドのテーブルに飾られた両親の写真を抱きしめたまま眠りに落ちた。


「寝たのか。」


 部屋にやって来て髪を優しく撫でる。


「おい。点滴が切れてるぞ。」


「直ぐに代えます。」