「お前は、俺の許可ナシに何も出来なくなった。」 「だから…?」 「頭が回らないのか?」 冷たい声が自分を凍らせる。 「っ…!!」 ・―・―・―・―・―・―・ 「おはようございます、紫乃さま。」 「Σ!!」 思わぬ人が訪ねて来て驚いた。先ほどまで見知らぬ青年と婚約者がもめていて状況から置き去りにされていた。 「準備は、整っていますか?」 滝沢の言葉に首を傾げる。 「荷物は、まとまっていますね。」