慌てて前に向き直る。 目に飛び込んで来たのは、荒らされた部屋とそんな部屋の中で血まみれになり倒れている両親がいた。 「お父さんっ!!」 最初に目に入った父親に駆け寄る。 父親の身体を触り感じた…息絶えているようだった。 「お母さんっ!!」 母親を探すとツリーの傍で倒れていた。直ぐに駆け寄り傍にに膝を付く。 「…の……ダメッ、」 呻き声のようなかすれた声が届く。 「お母さん…?」 「しのっ!!…逃げてっ!!」