将大の唇を噛み苦しい息の中訴える。 「後ろ盾が無くなると、弱いよね。」 ニヤニヤと嗤い血の滴る唇を舐めた。煌めく瞳が紫乃を萎縮させる。 「助けっ、」 絞り出すようなか細い声に助からないとタカを括る将大は、嗤う。 ドア越しで滝沢は、中に侵入するタイミングを見計らっていた。 「…誰、かっ……きて…」 か細い声で助けを呼ぶ。 「手を離しなさい!」 とうとう中に突入した。 「滝沢さんっ、助けてっ!!」 「何、してんだお前!!」