「ねえ、涼くん。
 最後にアレ、乗ろ?」


もちろん指さしたのは
遊園地に聳える大観覧車。


「もちろん」

そう言った涼くんの顔は
どこか寂しげで...

でもそれはほんの一瞬だった。

もしかしたら見間違いかも、くらいにしかそのときは思っていなかった。