あたしの大好きな場所は、学校近くの公園。
公園って言っても、遊具はブランコだけ。
あと…大きな桜の木。
誰も来ない、忘れられている公園。
もうあんまり、桜は残っていない。
ちょうどいい風が来て、その残り少ない桜が舞った。
「ふう。」
あたしは桜に気を取られながら、ベンチに座ろうとして、手をついた。
「っひ!!!!」
手をついた瞬間、生暖かい、柔らかいものが手に触れた。
驚いて振り向くと、
ベンチにはあの橘 ハルがいた。
てか、寝ていた。
「…!!な、なんで!?」
なんでこの人がここにいるの?
あたしの癒しの場所に!
……ていうか綺麗な顔。
桜が舞っていて、一層綺麗の見える。
…こりゃモテる訳だわ。