隣のキミ







「あ、そういえば今日って体育あったよね?」


「うん。5限に器械体操があるね」


「え゛~~~、最悪~~」


そう言って、うなだれる菜樹ちゃんが面白くて笑った。


「でも、菜樹ちゃん体柔らかいじゃん。」


「うーん。でもこの前、腰やっちゃたんでよねー」


「あー、それは痛いねー」



他愛もない話をしていれば、学校までの距離なんてあっという間で、あたし達は校門をくぐっていた。



下駄箱で靴を履き替えていると、


「…はよ」


という、短いあいさつがあたしの頭上に落ちてきた。