電車を降りて、駅を出ると菜樹ちゃんが待っていてくれた。 「美心ーっ!おっはよー!!」 「あ、菜樹ちゃん。おはよー」 菜樹ちゃん、山口くんと一緒に登校しなくていいのかな。 …もしかして、あたしに気、使ってるとか!? 「…美心、心の声丸聞こえ…」 「えぇ!ご、ごめん!」 「全然、気使ってないよ。アイツも橘くんと登校してるし。ていうか!あたしが美心と登校したいの!」 そう言って菜樹ちゃんは、「ほら、行こ!」と言って歩き出した。