あたしの横でポケットに手を入れて立つ山口。
あの日の流れで“告白”的なものをしてしまった日から、なんとなく気まずくてメールが来ても返信しなかった。
「…菜樹、ちょっ―――」
「レーンー!そんなヤツと喋ってんじゃなくてこっち来いよー」
「そうだよ、レンくん!」
さっきの重たい空気とは一変し、ギャアギャアと騒ぐ皆。
うっざ。
なんなの、皆ただ見てるだけ。
一人が騒げばまた一人、また一人…。
周りの渦に飲み込まれて、自分の意思を持たないピエロみたいに。
…意思を持っていたとしても、それを口に出さない臆病者。
一人になるのが怖くて、人の顔色をうかがっている。
こんな奴ら、うんざりだ。



