隣のキミ









「もう、夜だな…。」


「え!!夜!?ごめんなさい!」



あたしは俯いていた顔をあげる。


最悪!!もう夜って!!めちゃ迷惑掛けたじゃん!!


「もう、帰ったほうが---」


「桜…すっげー綺麗だな」



…桜??


帰ったほうがいい。そう言おうとしたのに、橘くんに遮られてしまった。





あたしは桜の方に目を向けた。



「う…わ」


夜桜。


ってこんな綺麗なんだ…。






風で桜が舞って。


「なぁ」


「は、はい!?」


声を掛けられるなんて思ってなかったから、裏がえちゃったよ。