「……美心、ありがとう」 静かに、菜樹ちゃんの声だけが、病室に響いた。 菜樹ちゃんは、あたしから腕を解いて、病室を出て行ってしまった。 その時の、菜樹ちゃんの横顔が、 何かを 真っ直ぐ 睨みつけていた。