空の巫女

「咲夜さん?」

「俺は生まれた時から、この事を知っていた。自分でもよくわからねぇけどな。」

「また、私は貴方を運命に巻き込んでしまう・・・」

「紫苑?」

「何でもないです。気にしないで下さい。」

「俺は鬼の一族の長だ。一応力はある。だから、お前を守れる。」

「私の為に?」

「これが俺の使命だから。」

「ありがとう。」

「ほら、早く行け!お前の女房が必死に探し回ってるぞ。」

「えっ、桔梗が?行かなくちゃ!!」

私は走りだした。

「ねぇ、また逢えますよね?」



振り返っても咲夜さんはいなかった。