「おっはよー亜美!!!!」

次の日朝から元気な紗来がいつものように私に喋りかける。

「おはよ亜美!!」

え?…誰??

「そんな顔すんなってー!俺を忘れたのか?」

あ……真樹…だっけ?

「おはよう…ございます。さようなら」

「そんな冷たくしないでって亜美ちゃん!!もう呼び捨てにしないからさ」


そうゆう問題じゃないからさ。

「紗来。行こう」

私はうるさい真樹を無視し、歩き続けた。


「ねぇねぇ亜美。亜美って洸君とか、真樹君の事知らないの?」

「え、知らないって何が?一応名前くらいは…」


「そうじゃなくて!!…ま、いっか」

「何それー!!気になるじゃん」

「なんでもないのーー!!」
「言ってよ!」

「亜美!!!!おっはよ」

誰?タイミングの悪い!!そう思いながら、その声の持ち主の方に顔を向ける。


「あ、奏君。おはよう」

奏君は、朝から眩しい笑顔で話かける。

(あ、あれ。)胸が一瞬ギュッと締め付けられる感覚におちいった。

懐かしいこの気持ち。

(私、奏君の事まだ…好きなの?)


「亜美!!…亜美ってば!!」

「え!?あ、ごめん何?」

少し怒ったように紗来が、頬を膨らませた。

「ごめんってー!」
「もぉー。なにかんがえてたの?」