ブラックコーヒー




みんなで写真撮ったり、アルバムに寄せ書きしたり。

仁には貰えなかった第二ボタンを誠司に貰ったり。

楽しかったな。

本当に楽しかった。


「よーし。
今日は打ち上げだー!」


「おー!」


仁と出会えた場所。

本当にありがとう。


「由奈、何してるの?」


「学校にお礼言ってたの。」


「ふーん。
早くしないと遅れるよ。」


「遅れないもん♪」


そう言って、校門に視線を移した時に目に入った…。

見覚えのある車。

何度も乗ったあの車。

仁…?


「あ、仁先輩!」


仁だ…。

同じように仁と仲良かった正美達が走って行く。

なんで仁がここにいるの?

なんで?


「由奈、行かねぇの?」


「…うん。
この間、また振られちゃったから…。」


なんで仁がここにいるか分からないけど。

良かった。

諦める前にもう一度仁に会えて。


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