ブラックコーヒー




何もなく、時が過ぎてしまった。

仁からの連絡はなかった。

毎日行ってたのに急に行かなくなったら連絡くれるかも。

そう思ってたのに…。

期待とは逆に、携帯は一度もならなかった。

諦めろ。

そう言うことだよね…。


「由奈、ちょっといい?」


「誠司…。うん。」


あの日以来、誠司と話してない。

何話せばいいか分かんないし。

目が合ってもすぐ逸らしちゃうし。


「由奈、何かあった?」


「え?」


「最近、元気なかったから。」


あー…。

自分でも元気なかったと思う。

元気なんか出ないし。


「大丈夫。
何でもないよ。」


誠司に心配掛ける訳にはいかない。

誠司は私のこと好きって言ってくれたから、迷惑掛けたくない。


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