次の日も次の日も同じ光景だった。
さいど 千鶴
「翔希。その面貸しなさい。」
「ぁ?」
不機嫌な翔希。
わかってる。柊花と別れたことを私が聞くからだと思ってる。
でも、違う。
私が言いたいのは
心寧のこと。
「話は早くしろ。」
「心寧の母親に気を付けて。」
面倒だからそれしか言わなかった。
柊花と別れて翔希がイラついてることなんてはっきり言ってどうでもいい。
だって、翔希なんかより何倍も、
柊花のほうが傷ついてる。
柊花のほうが泣いている。
毎日泣いてる。
柊花を慰められるような曲を作れと社長に言われてしまった。
私は、柊花が幸せなら何でもいい。
さいどend


