シュガー&スパイス



「……」




やってしまった……。

離れるつもりが、逆にもっとくっついてしまった……。


顔が熱い。




「ごめん……」



ビクッと反応した体。


相手はきっとホスト。
こんなの慣れてるはず。


あたしも何してんのよ。
ハタチすぎて、子供じゃあるまいし……。



はあ……とため息をついて、顔を上げた。

と同時に、あたしの視界を遮るように、目の前が何かで塞がれた。


―ーカシャン


――――……瞬間、
鼻をかすめる香水の香りと、それからシャンプーの香り。






「……」





後悔した。