「これ、ちゃんとしてくれてるんだな……」


そう言って、英司はコツンとおでこを合わせた。
そっとあたしの左手をとって、キラキラ光る指輪に触れた。




「当たり前だよ。 あたしの宝物だもん」




吐息がかかる距離。

あたしは、それだけで眩暈をおこしそうだ。
体中が、熱をおびていく。


照れくさくて、「えへ」って笑って見せた。
英司は、そんなあたしを見つめてそっと目を細めた。




英司のこの顔、好き……。
眉を下げて、唇を少しだけ持ち上げて、軽く息を吐く。



あたしの、好きな英司。


ああ、英司が眩しい……。
この指輪みたいに、キラキラしてる。

お互いを見つめ合う、この瞬間がたまらない。