そんなこんなで1泊2日のあたし達のサマーバケーションは終わりを告げた。

ただ疲れに行っただけのような、そんな気がするのはあたしだけだろうか。

英司の気持ちも、友里香さんの気持ちもはっきりわからない。


心の中に立ち込めた雲は、晴れることのないままそれからあっという間にうだるような暑さの夏はすぎ、かわりに秋の気配を連れて来た。



秋晴れが続き、肌に感じる風が、少しだけ冷たくなってきた今日この頃。
平穏を取り戻しつつあったあたしの元に、突然の訪問者がやってきた。





―――ピンポーーン


「んー……」


もぞもぞと布団から出て、時計を見た。

時刻はまだ7時20分をさしてる。
日曜日の今日、あたしがこの時間に起きる事は滅多にない。

昨日も、同僚たちと飲み明かして帰ってきたのは深夜を回っていた。


ピンポーン
ピンポン


こんな時間から、インターフォンが何度もなり、あたしは渋々布団から這い上がった。


んもぉ、誰ぇ?

体を起こすと、ズキンと感じる痛み。

あたた……二日酔い~……。
ウコンちゃんと飲んだのに、悪酔いしちゃったぁ……。


「は~い」


半袖のTシャツで寝ていたため、ショールを羽織って玄関に向かった。


―――ガチャ


ガンガンする頭を抑えながら、相手も確認せずに扉を開けて後悔した。


……え?