「そんじゃ、おやすみ。 ――あ。酔っぱらってるからってそのまま寝るなよ。ちゃんと化粧落とさないと、肌に悪いんだからな。曲がり角なんだから」 ついでみたいにそう言って、千秋は意地悪な笑顔を浮かべた。 「ね、寝ないよ!」 思わずムッとして、ジロリと千秋を睨む。 そんなあたしに、千秋はそっと手を伸ばしてきた。 「っはは。 じゃね」 「わっ」 無造作に頭を撫でられた。 ひゃ、な、なに……? とっさに閉じてた目をそっとあけると、なんだか戸惑ってるみたいな千秋の顔。 ???