聖也が自分の横をポンポンと叩いた
あたしはそれに従って聖也の隣に横になった
優しく抱き寄せられて聖也の胸に顔を埋めた
「1人でどこに行こうとしてやがるんだよ。弥生にはやんなきゃなんねーことがあんだろうが。」
「やらなきゃいけないこと?」
頭の中がハテナでいっぱいだ
「まずは俺の嫁になること。んで、俺の子どもを産んで、老後は南国に住むんだ。」
「なにそれ(笑)」
「笑ってんじゃねーよ。」
「笑ってないよ!それ最高じゃん!」
「だろ?だから弥生。余計なこと考えてんじゃねーよ。」
「うん。」
あたしはこの時初めて聖也が描く将来像を聞いた
聖也はそういうことを話すようなタイプじゃない
だから話してくれたこと、考えていてくれたことが嬉しくてまた涙が溢れた

