グラウンドを見ても、昨日の試合を引きずって生気のない練習をしている。


「連れてって・・・ほしかった・・・っ!・・・・修二に・・・!」


両腕で必死に涙をぬぐう、美鈴。


俺と美鈴は、いわゆる幼馴染ってやつで気づけばずっと何の進展もなく隣にいた。


ぐしゃり、俺は顔は反対の方に向けて手だけを美鈴の頭の上にのせて撫でた。


「しゅう・・・・じ・・・?」


俺だって、連れて行きたかったよ。


俺の晴れ舞台に。


見せたかったよ。


俺の活躍するところ