今までのパターンだと私から発した言葉がネタ振りになってる。沈黙を保っていれば小泉の連続攻撃を防げるハズ!

「……」

「踊ります!」

踊る必要性がわからない!ツカミとか流れはもう無視か!この部室は空気を読めない小泉のせいで無法地帯になりつつあるぞ!

すると小泉は突然、制服を脱ぎはじめた!

「な、な、なに上半身ハダカになってるんだ君は!」

「俺はカタチから入るタイプなんです」

「別に制服着てても踊れるでしょうが!」

「それでは踊ります!」

無視かよ!

小泉はズボンの後ろポケットから扇を取り出し、その場で腰を深く沈めた。そして始めたのは踊りではなく、流暢な舞いだ!なぜ?

「それ踊りじゃなくて舞いだよね!詩吟だよね!やっぱり上半身ハダカになる必要なかったよね!」

「でも、なんだか俺…神に近づけた気がします!」

「神って、神ってなんだよ。プッ!ブッワハハハハハハ!上半身ハダカで神ってなんだよ!」

「先輩、楽しんでますよね?」

「あっ!」

迂闊だった!確かに楽しくて笑ってしまった!失笑することを忘れてた!