どの位そうして いたのか分からなかった けれど、 暫くしてから、あたしの後ろで、 もう1人、人の気配が、した。 さっきの子は走って行ったけれど、 今度は ゆっくり と 近付いて来るような、気配だった。 ″夜の学校″というシチュエーションと、 自分の″何か事件かも″という妄想の所為で、 あたしは振り向くのが怖くなった。 でも不思議なもので、怖がりの くせに″怖いもの見たさ″も あって、 ″嫌だ″と思いながらも、恐る恐る振り返ってしまった。