「そうだ あたしが……」 「…え?」 「あの時…、 病室を抜け出したから………」 「……!」 暫くして やっと絞り出した声も、体と同じように震えていて… まるで自分の声じゃない みたいに、聴こえる。 「リアちゃん……」 「…もし、あのまま あたしが かず兄の近くに居たら…、 かず兄を… 止められたかも、しれない……っ」 酷い後悔と… 喪失感に、目眩がした。