翌日。

春馬のお母さんに呼ばれ

私は病院に向かっていた。



「朝早くからごめんなさいね」

そう言う春馬のお母さんの

腫れぼったい目には

微かに涙が残っている。




「…いえ、大丈夫です。」


そう一言返事をして

もう一度春馬のお母さんを見る。


「…実はね」


深刻そうな顔をして話始めたのは

それから30分も後のことだった。