そんな和を見て、蓮は不思議そうな顔で首を傾げた後、
何を思ったのか にへら と、笑う。
「和ちゃんっ
どっか、ぱーーっ と遊びに行こっか♪」
「…え?」
「そんで、嫌な事 みんな、
忘れちゃえっ♪」
猫みたいな顔をして、犬みたいに人懐こい、和の心の″太陽″は、
そう言うと、もう一度 和の顔を覗き込んだ。
「そんで嫌な事 忘れちゃったらさ~、
藤崎ちゃんとも仲直りして…、
また3人で遊ぼーよ♪」
「…………」
蓮に言われると、
本当に その通りに なるような 気が するのが、不思議だった。
さっき凛と話した時は何もかもに否定的だったのに…、
蓮が言うと素直に受け入れられる自分が居て、
和は、凛とも もう一度 話せるような気が、した。
それに本当は蓮も辛い立場の筈なのに、
こうして笑顔で接してくれている、と思うと、
凛と喧嘩をして、これ以上 蓮を悲しませる事は出来ない、とも思った。

