ジリリリリ...。
「んー、うるさ」
部屋の窓からうざいくらい太陽が照りつける。
もう、朝かぁー。怠いなぁー。
「すー?朝だよ、起きろやー」
「んー今下降りるよーう!」
朝に弱いお兄ちゃんの陽希が珍しく起きてる。
当たり前だよー。可愛い彼女の紗英ちゃんとデートで舞い上がってるんだもん。
羨ましい限りですよーと笑
制服に着替えて下へ降りてく。
朝ご飯のいい匂いがしてくる。
「おはよー、はる兄ー」
「おー、何で制服着てんだぁ?今日休みだろ?」
そう、今日は土曜日だ。なのに、なのにぃー泣
「休んでた分の課題取りいくー...。」
「可哀想に笑車で送ってこーか?」
え?今何か天使の声が聞こえたんだけど??
「え?今何て...」
「だーかーら!送ってってやる!」
いつもいじめてくるはる兄が、あのはる兄が
送ってってやるぅぅぅ?!?!?!
「ぉい!全部聞こえてるぞ?」
「ぇ?汗」
はる兄の痛い視線から逃れようと目を逸らしてると、
「すずちゃん、はいご飯!」
「ありがとママ」
ママが助けてくれたぁ泣
小声で「お兄ちゃん、大好き♡ってゆったら?笑」とか
にやけながらアドバイスまで!
「は、はる兄!!」
「んあ?」
未だ怒ってるのかはる兄は不機嫌だ。
えーい物は試しだぁ!
「はる兄、大好き♡」
シーン....え?
ゆっくり目を開けてみるとそこには真っ赤な顔の
はる兄とその後ろで悪魔の微笑みをみせるママの姿があった。
「ば、馬鹿!そ、そんなこと言ったって許さねぇぞ!!」
「あらあら、陽希ってば照れちゃって!」
ママに茶化され更に赤くなるはる兄。
その後ご機嫌で送ってくれたのは言うまでもない。笑
ママの作戦勝ちだね!

