【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱







「お前、家帰ったら、クソババァにその傷と髪、どうにかしてもらえ」




 そんなに嫌ですか。



 こういうボロボロ女子と歩くの。





「その傷、結構痛いだろ。ほっとくと、痛い目見るぜ?」




 もう既に、見てますが。




「ほら、早く乗れ。おいてくぞ」




 そう言われて、私は奏太さんの後ろに座った。




「腕は、ここだ」