【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱







 萌SIDE




 萌は、ポルシェの車窓から外を眺めた。




「あの二人は…ちゃんとやれたの?」



「はい。狼を殺した模様です。これが、監視カメラの映像です」




 運転手が、スマホを渡してくる。その画面には、川原が映されていた。




「これが、現場?」



 そのとき、萌の目に、髪がボサボサの小汚い女子高生が留まった。




 まあ、そうしたのは自分だが。